歯（奥歯）が割れた・歯のひび割れ（亀裂）

外傷

歯が割れる原因の1つとして、「外傷」が挙げられます。

事故やスポーツなどの理由で口元に強い力がかかり、歯冠や歯根の破折を招きます。さらに、外傷では、歯が抜け落ちる「脱臼」が起こることもあります。

金属の補填物

虫歯治療を行った歯の内部に、金属の土台が使用されていると歯が割れやすくなります。食べ物を噛む力が、硬くて丈夫な金属ではなく、周囲の象牙質に分散されることから歯根破折の原因になります。

ブリッジの土台

ブリッジの土台となる支台歯には、比較的大きな力が加わることがあります。なぜなら、失った歯の分まで、両隣の支台歯で支えなければならないからです。

その結果、歯冠や歯根の破折を誘発してしまうことがあります。

歯に負担のかかる歯ぎしりや
食いしばり

歯ぎしりや食いしばりといった口元の癖があると、歯が割れやすくなります。

こうした口腔習癖は、強い力が歯に加わり続けるため、知らず知らずのうちにダメージが蓄積していきます。

歯の神経を抜去する

重症化した虫歯の治療には、歯の神経を抜くことも選択肢となることがあります。

専門的には「抜髄（ばつずい）」と呼ばれる処置のことで、神経と血管で構成された「歯髄（しずい）」を歯科用器具で除去します。歯髄をとると歯に栄養が供給されなくなるため、枯れ木のように割れやすくなってしまうのです。

また血液供給がなくなるため細菌感染も起こりやすくなり根っこの先に膿が溜まったりしやすくなります。

歯ぎしりやくいしばり

就寝中といった無意識のうちに行ってしまう「歯ぎしり」や「食いしばり」も、歯のひび割れの原因の1つです。

正常な状態であれば、上下の歯は食べ物を噛む時などの限定的な状態でしか噛み合いません。ですが歯ぎしりや食いしばりの癖があると、常に上下の歯が噛み合った状態になります。

常に力がかかっている状態のため、歯にひびが入ったり、元々小さかったひびを広げてしまったりする結果を招きやすくなります。

食いしばりをなくすには、意識して上下の歯と歯が接触しないようにすることです。またストレスを溜めにくい、リラックスした時間を過ごすことも重要となります。

噛み合わせの問題

噛み合わせが悪いと、食べ物を噛む時に力が偏りやすくなります。そうすると、特定の歯に負担がかかるため、ひびが入ることがあります。このようなケースでは、歯科医師に相談して、噛み合わせを調整すると良いでしょう。

過度な力をかける

力を入れて噛む癖のある方や、硬い食べ物を好んで食べる人は注意が必要です。特に奥歯は上下の歯の面が接触する構造のため、噛む力が強すぎると歯に伝わる衝撃が大きくなり、ひびが入りやすくなります。

外的要因

転倒して歯を強く打ったり、事故にあったりするなど、突発的な外傷で歯に強い衝撃が加わると、歯にひびが入ることがあります。

神経を抜去したこと

健康な歯の中心には、歯髄という神経が通っています。そこから、水や栄養分を摂取して歯質を強くします。

ですが虫歯治療のために神経を抜き取った歯は、天然の歯と比較して非常に脆い特徴があります。そのため硬い物を噛んだり、小さな衝撃を受けたりするだけで、ひび割れたりするのです。